


第13回食育レシピ~赤ちゃんとはちみつについて~
第13回食育レシピ~赤ちゃんとはちみつのついて~
今回から食育レシピページは、食育レシピの紹介だけではなく、食についての最近の話題、
気になることなどを、織り交ぜながら更新していきます。
最近6カ月の男児がはちみつを混ぜたジュースを飲んで、死亡したというニュースが流れました。
そこで今回は、赤ちゃんとはちみつについて、詳しく説明します。
監修:新城市役所こども未来課 栄養士 田嶋智実
最近、生後6ヶ月の乳児にはちみつ入りのジュースを与えたことで、乳児ボツリヌス症を発症し、死亡したことがニュースとなりました。
赤ちゃんの離乳食が始まると、食べさせて良いものと、一定の時期まで危険とされているものがあり、心配になるママやパパは多いのではないでしょうか。「1歳未満の子どもにはちみつを与えてはいけない」ということは有名だと思いますが、その詳しい理由を知らない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、危険な理由、食べ始めてもいい時期などを紹介したいと思います。
「赤ちゃんにはちみつを食べさせてはいけない理由は?」
赤ちゃんがはちみつを食べてはいけないとされている理由は、はちみつに含まれる「ボツリヌス菌により、「乳児ボツリヌス症」という病気を引き起こしてしまうリスクがあるからです。
ボツリヌス菌は自然界に広く存在している菌の一種で、食中毒の原因となります。
はちみつに含まれるボツリヌス菌は極微量で、大人が食べても何の問題もありません。しかし、免疫力が低く、腸内環境が整っていない赤ちゃんが食べてしまうと、ボツリヌス菌が増殖してしまい、乳児ボツリヌス症を発症してしまうのです。
「乳児ボツリヌス症ってどんな病気?」
赤ちゃんがはちみつを食べても、全ての赤ちゃんが必ず乳児ボツリヌス症を発症するとは限りません。しかし、発症してしまった場合は危篤な状態になることが多いです。
乳児ボツリヌス症にかかると、菌が腸管内で増殖し、消化器官が働かなくなり、便秘などの症状が現れます。この便秘は、長引く傾向にあり、その後、手足、首、顔面に神経麻痺が起こり、体に力が入らなくなってしまいます。この神経麻痺が進行すると、呼吸器の神経を麻痺させて無呼吸状態となり、危険な状態になってしまいます。
もし、症状が出てしまった場合は、すぐに病院を受診しましょう。
「赤ちゃんはいつからはちみつを食べていい?」
乳児ボツリヌス症を発症しやすい時期は、主に生後3週間から6ヶ月の乳児と言われています。1歳になるまでには腸内環境が整うことで、微量のボツリヌス菌では発症することはなくなってくるため、赤ちゃんがはちみつを食べていいのは1歳になってからです。
しかし、他の食材でアレルギーなどがある場合は、はちみつを食べさせる前にかかりつけの医師に相談した方が安心です。満1歳であっても、まだ離乳食完了期で、やっと食べ物に慣れてきた状態なので、赤ちゃんの普段の体質を考慮しながら、はちみつを与える判断をしましょう。
「まとめ」
はちみつは健康に良いものですが、1歳未満の赤ちゃんには食べさせないように気をつけましょう。はちみつ単体だけでなく、はちみつを含んだ食品にも注意が必要です。
はちみつにはたくさんの栄養が含まれ、健康に良い効果をたくさん持つ食材なので、食べ始める時期を気をつけ、積極的に取り入れていけるといいですね。

イラスト:はるみ
Posted by サクラ at 00:00
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